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Led Zeppelin/Ahead And After The Prestigious Grammy Award/1971年8月23日フォートワース公演 

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Empress Valley製。1972年6月18日シアトル公演、1971年8月23日フォートワース公演、更に1994年8月25日ロンドン(MTVのUnledded撮影セッション)公演を3枚のCDに収録したブート。

ツェッペリンの絶頂期の演奏に何故解散後のペイジ&プラントの音源を加えたのか、最初は意図していることがよくわかりませんでした。タイトルも、"Ahead And After The Prestigious Grammy Award"ということで、グラミー賞受賞の前後の活躍を収めるという企画なのだろうと、つまり1971、2年と1994年の間にツェッペリンがグラミー賞を受賞したのだと思って調べてみましたが、そういうことではないみたいです。

ツェッペリンが初めてグラミー賞を受賞したのは1999年で、アルバム「IV」での受賞。ということはこのブートに収録されている音源は全てグラミー以前の音源てことに。ちなみに、ジャケの写真はグラミーではなく、1971年に広島に来た時の写真です。


そこでよくブートを眺めてみると、貼ってあるステッカーに"The prestigious Gramy Award 2005"の文字が。
2005年に何かあったのか?と思い再び調べると、この年、通常アルバムや演奏を表彰するグラミー賞に対して、グループや個人のアーティストとしての功績を称える"Grammy Lifetime Achievement Award"をツェッペリンの名で受賞していたんですね。

つまり、「グラミー賞受賞おめでとう、これからも頑張ってね」的な意味合いを持つブートなのではないでしょうか。どうでもいいか。笑


今回はディスク1の途中からディスク2全編に渡って収録されている1971年8月23日、テキサス州フォートワース公演について書いてみたいと思います。


90年代にゼップ専門レーベルThe Diagrams Of Led Zeppelin(TDOLZ)のHot August Nightというタイトルで陽の目をみた公演。バークレーやハンプトンなど、この時期の有名音源と比べるといささか知名度は落ちますが、非常に優良なオーディエンス録音です。


以下に公演を録音したNickなる人物とのインタビュー(廃刊したツェッペリンコレクターズマガジン、Proximityより)を訳して載せてみました。当時のコンサートにおける状況とか、リアルな話が伝わってきて面白いと思います。



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TDOLZ盤。シンプルな紙ジャケが魅力。









インタビュー{Proximity1997年7月号、"The tale of the tape: Fort Worth '71"に掲載された全編から編集されたもの。ウェブサイトより。}



Proximity: 60年代末から70年代初頭にかけてテキサスに住んでいたそうですね。当時はたくさんのコンサートを観に行ったのですか?

Nick: ああ、隔週ごとにコンサートが開かれている感じだったな、それも大物ばかり。ヘンドリックス、ツェッペリン、ザ・ドアーズ、スピリット・・・常にお祭り騒ぎみたいだったよ。コンサートに行くには良い時代だったな。

P: ツェッペリンの公演は1971年8月23日フォートワース公演で間違いないですかね。24日のダラス公演ではなく?

N: いやいや、フォートワースだよ。

P: いつから会場にテープレコーダーを持ち込んで録音するようになったのですか?

N: 70年初頭だな。恐らく1970年から74年にかけて、それも全部じゃない、時々さ。公演を録音したテープの多くは後から上書きしてしまったと思う。気にかけていなかったらね。笑

P: レコーダーはどういったものを使っていたのですか?

N: ソニーのTC-110だよ。当時は放送ジャーナリストが好んで使っていたよ。友達にディスクジョッキーをやっていた奴がいて、時折彼に頼まれて代わりにインタビューを行ったりしていたんだ。音楽を録るためのものだったかはわからないな、放送ジャーナリストには定番の機器だったんだ。隠し撮り用ってわけでもなかったし、ラジオシャック(アメリカの家電量販店)に置いてある中位のサイズのと同じ様なやつだったよ。縦8インチ(約20センチ)、横5、6インチ(約13~15センチ)ってとこかな。


tc-110a-海外モデル



P: マイクはどのようなものを?

N: 付属のソニーのやつだ。外部型のマイクで、特に前から10列目までなら良く録れたよ。録れる向きが決まってたから、ステージに向けていればあまり観客の声は入らなかったし、その点では良かったな。


$_57.jpg



P: 録音する公演ではいつも良い席を確保出来たのですか?

N: 当時は恵まれていてね。コンサートのチケット購入の仕方は今と全然違ったのさ。いくつも販売口があるチケットマスター(チケット販売会社)なんてなかったし。チケットの販売日にフォートワースとダラスに一つずつある取扱所に行くんだけど、公演が行われる方が良い席を取れるんだ。機械やコンピューターから吐き出されるのではなく、係の人間が物理的に券を持ってくるんだ。だから一番良い席を確保するためにどこに行けば良いかもわかってた。来るバンドによって、夜通し並ぶか、朝の6時に行かなきゃならなかった。早く並んでさえいればほぼ確実に良い席が取れたのさ。ツェッペリンの時は朝の2時くらいまでバーにいて、3時か4時くらいにチケットを買うため並びに行ったな。

P: そしてあなたは8月23日のツェッペリン公演に機器を持って行ったのですね。しかし録音用のカセットは一つしか持っていかなかったのですか?

N: ああ、空のソニー製120分カセット一つだけだね。

P: でなければCD4枚組のブートレグが生まれていたでしょうね。

N: そうだね。笑

P: どうやってフォートワース・タラント・コンベンション・センターにレコーダーを持ち込んだのですか?

N: 持ち込むために特別なことをした覚えはないな。多分肩にかけて何気なく腕の下に隠していたか、シャツを着てそれと自分のTシャツとの間に隠していたかだな。もし文句を言われたら「わかりました」と言っただろうね。

P: ツェッペリンが登場して、いつからテープを回しはじめたのですか?

N: 多分公演の開始から始めて、カセットの両面60分ずつを使い切ったら、テープをひっくり返してA面に録音した内容を上書きし始めたのさ!


編注:テープは元の状態で”幻惑されて”の途中、ボウイングセクションから始まる。つまり残されているのは完全収録した場合の3面と4面、コンサート後半を前半に上書きしてしまったためである。


P: 曲間でレコーダーを止めたと見られるカットがあるのですが、テープを節約しようとしたのですか?

N: いや、恐らく私がやろうとしていたのは機械を止めてテープを反転させるタイミングかどうかチェックすることだと思う。暗かったから、テープが両面でどの位残っているのか小さい窓から覗いて確認するのは難しかったんだ。何分か経ったら、曲の合間に止めてテープがどの位置にあるか見て、返すべきかどうか確認していたよ。

P: "胸いっぱいの愛をメドレー"を終えてグループはステージを去りますが、彼らがアンコールに戻ってくるまで、あなたはどうしていたのですか?

N: 様々な場所で私はいつもバックステージに潜り込む機会を伺っていてね。当時はまだ簡単で、必ずバックステージにいける「絶好のチャンス」があったから、できる限り行ったよ。あの頃は常勤の会場警備はいなくてね、非番の警察官を雇うんだ。奴らは例えば夜の12時までの契約だと、時計が真夜中を指した時点で、「さあ、仕事は終わりだ」と言って帰って行くんだ!最後の曲が終わって辺りを見回したら誰もいなかったから、「誰もバックステージを警備していないな。行ってみよう。」て思ったんだ。そこで行ってみるわけだが、そういう時のコツは、「自然に振る舞うこと」さ。

P: バックステージに行く際、誰かに止められたりしましたか?

N: いや、ステージは会場の端まで伸びていなくて、ノコギリ台みたいなバリケードがステージ端から柵の方まで敷いてあっただけだ。だから後方までは歩いて行くだけだったよ。

P: その時点で多くの人がバックステージに向かっていたのではありませんか?

N: いや、そういう意味で私は多少鼻が利く性質でね、いつもそういった機会を狙っていたんだ。バックステージにはあまり人がいなかったから、多分コンサートの関係者は「楽屋側」ではなく、ステージの方にいたんだと思う。そこで行ってみると、何とまあ、ロバート・プラントがドアに寄りかかって呼吸を整えているんだ。息は荒く、汗ビッショリでね。私は考えたよ、「さて、ここにロバート・プラントがいるけど、彼に何て言うんだ?」ってね。あんなショーを見せつけられて、アンコールに戻る準備をしている彼に歩み寄って何て言ったらいいんだろう?彼の音楽についてどうとか、レストランで話すような感じで声をかけるのは何か違うと思ったからね。取り敢えず「良かったよ」とだけ言っておいたよ。彼は少し頷いてボソッと何か言ってたよ。笑
私がそこで何をしているのか困惑してるような顔をしてたな。笑

P: ツェッペリンの他のメンバーには会いませんでしたか?

N: 他に会った覚えはないな。音楽が再開するのが聞こえてきたから表に出ようと思ったら男に止められてね、誰だかわからなかったんだけど、「それで何をしている?」ってテープレコーダーを指して言うんだ!イギリス人で髪が長くて口髭を生やしていたな、大きい男ではなかったよ。恐らくツェッペリンのツアー関係者だったと思う。

P: そこであなたは直ぐにテープレコーダーをオフにした。彼には何と?

N: 後でバンドに公演の感想を聞くためにインタビューするとか言い訳をしたのさ。それでそのまま歩き続けて、奴に長い説明をしたり質問したりする時間を与えなかった。

P: その人物は追いかけてはきませんでしたか?

N: それはなかったと思う。無事出てこれたしね。

P: あなたは表に戻ってアンコールの"コミュニケーション・ブレイクダウン"の録音を開始しますが、数分でやめてしまいます。何故ですか?

N: そこら辺でコンサート前半の良い部分をかなり上書きしちゃってることに気づいたんだと思う。そっちの方がコンサート終盤より残しておきたかったんだ。そこで私は帰ったよ。次の週か、次の公演の時までテープを再生してコンサートの追体験をして、その後はしまったままだったよ!

P: それらのテープは過去26年間、どこにしまってあったのですか?

N: しばらくは倉庫にあって、引越しで私と一緒に移動したり、タンスや棚にあったりしたな。ほとんどは印とかも付けてなかったけど、いつもケースに収納されていたから日光とかには当たらなかったし、常に室温で保管されていたから、そのおかげで保存することが出来たんだと思う。

P: 前回このツェッペリンのテープを取り出して聞いてからどの位経っていますか?

N: 15年位かな!

P: 公演を録音してからこれだけ長い時間が経つ間、とてもレアで重要なレッド・ツェッペリンの歴史の一部を所持しているとは思いませんでしたか?

N: テープを持っているのはわかっていたけど、掲示板に参加したり、熱心なツェッペリンファンと話したりしなかったから他の人が興味を持つとは思わなかったよ。世界中似たようなコンサートで再現されてきたツェッペリンのとある一夜の録音だと思ってた。皆既にあるもので満足しているものだと思っていたよ!



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テープに収録されている曲


Dazed And Confused(ボウイングセクションからカットイン。曲終了後カットあり)
Stairway To Heaven(曲終了後カットあり)
Celebration Day
That's The Way
What Is And What Should Never be
Moby Dick(終盤カット)
Whole Lotta Love
Communication Breakdown(1分未満。音質悪い)




Nick氏が語っていたように、コンサート前半が上書きされてしまっているため、Immigrant Song~Black Dogまでは未収録。

テーパーのポジションが数曲ごとに変わり、それに伴って音質が変化していくのが特徴。最終的にアンコールのCommunication Breakdownではテーパーが帰り際に申し訳程度にレコーダーをオンにしただけのため、音は最も悪く、演奏が僅かに聴き取れるだけの音質になってしまいます。よって音質のピークはその直前のWhole Lotta Loveメドレー。

テープはDazed And Confusedの途中、ボウイングセクションから始まりますが、この時点の音質はまだステージから遠く、まあまあ聞いて楽しめる程度の音質。

Stairway To Heavenからはステージにグッと近くなり、ペイジのプレイが手に取るようにわかる程ギターがオンの音に。そこからWhole Lotta Loveまではギター中心のまま、あまり変わりません。しかしメドレーの途中、Bottle Up And Goから再び録音ポジションが変わり、今度は楽器間のバランスはさることながら、ステージからの音を拾いつつも会場の空気感も捉えた素晴らしくバランスの良い音に。これはサウンドボード音源と思わせる様な音の良さ。是非音量マックスで楽しみたい。ベストの状態では1971年ゼップのオーディエンス録音としてはバークレー(Going To California)、東京(Flying Rock Carnival)と共にトップ3を占めるのではないでしょうか。


TDOLZ盤、EV盤の間にテープのジェネレーションの違いはないようですが(聞いた印象と、テーパーがコピーを作成していない点を考慮)、若干EVの方がイコライジングが施されている印象(少しフラットな感じ?)を受けます。原音の質を損なう程されてはいないので安心して聞けます。




演奏


1971年、第7回アメリカツアー初期の公演。

8月19日のバンクーバー公演より幕を開けたツアーはそのままアメリカ西海岸に下り、21日、22日はLAフォーラム公演を決行。それに続いての23日なので、3夜連続公演ということになります。

プラントの声も少し疲れ君ですが、ツアー中盤以降と比べるとまだ喉自体のパワーが強い印象。

「IV」通りに歌えていた71年前半と違い、このツアーからプラントは恐らく初めて喉を気遣いながら歌うことを余儀なくされます。9月に入ってからの日程ではその丁度良い加減を見つけて歌うようになりますが、この時点ではまだ試行錯誤しているといった印象。


セットリストにはBlack Dog、Going To Californiaなど、「IV」からの曲が入っていたはずですが、録音の関係上聞けるのはStairway To Heavenのみ。


Dazed And Confused終了後、プラントは「・・・しようとしていたんだ、ボロボロだからね」と疲れを訴えています。


未発売の「IV」より、紹介もなく始まるStairway。ギターソロには興味深いフレーズがいくつも登場。プラントが吐き出すようにシャウトする歌い方はこれ以降は聞くことが出来なくなります。歌い方にも工夫が見れ、素晴らしいバージョンになっていると思います。



キーボードからベースに戻るジョン・ポール・ジョーンズを見てのプラント。再び喉が辛いと漏らしています。


「ジョン・ポール・ジョーンズはいくつも楽器を扱うから一つのものから次のへ移動するのに5分はかかる。次から次、次から次へとね・・・これはまずいな。ショーの終わりには一言も発せなくなっているよ」


Celebration Dayではドラムの入りが遅れるものの、すぐに立て直して続けています。曲が終ったところでカットがあり、ここで恐らく演奏されたであろうGoing To Californiaが未収録となっています。


That's The Wayは丁寧に歌われる美しい出来。始める前、照明が熱いと文句を言うプラント。


Moby Dickは曲の終盤でテープが途切れてしまい、そのままWhole Lotta Loveのイントロから再開します。
イントロにペイジが弾くかっこいいリフに乗ってプラントが"Everybody! Everybody!!"と観客を盛り上げてスタート。

毎度お楽しみのロックンロールメドレー。パッケージには{Boogie Mama, Unknown, Trucking Little Mama, Mess O' Blues, You Shook Me}とありますが、Led Zeppelin Databaseには{Boogie Chillun、Bottle Up And Go、Cumberland Gap、They're Red Hot、She's A Truckin' Little Baby、Mess O' The Blues、You Shook Me}とあり、実際はどれが正しいのか?と思い聞いてみましたが、Boogie Chillunの後に続く部分は基本的にジョン・リー・フッカー版Bottle Up And Goを元に、Cumberland Gap(ロニー・ドネガン)、They're Red Hot(ロバート・ジョンソン)、She's A Truckin' Little Mama(ブラインド・ボーイ・フラー)等の歌詞を乗せて歌っているだけです。結論から言うと、これらブルースやフォークソングは歴史が古く、歌詞の独自性よりかはそれぞれの歌い手がどのように演奏するか、という点の方が重要なので、いくつもの曲に現れる定番の言い回しのようなものが存在するわけです。著作権という概念が事態をややこしくするのですが、ツェッペリンもステージではこの伝統に沿って楽しく演奏していたんですね。つまり、ツェッペリン版Bottle Up And Goということで良いのではないでしょうか。





肝心の演奏の方は、曲の繋がりもスムーズで素晴らしい演奏。「有難う、お休みフォートワース。」と言い残してステージを後にするプラント。


この後プラントはそうとは知らずに自分達の演奏を録音しているNick氏と出会い、アンコールのCommunication Breakdownをやるためステージに戻っていったのでしょう。







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参考文献

フォートワース公演を録音したNickなる人物へのインタビュー原文(英語)。廃刊したツェッペリンのコレクターズマガジン、Proximityのページより。
http://www.oldbuckeye.com/prox/ftwrth71.html

ツェッペリン公式サイトより、フォートワース公演のページ。
http://www.ledzeppelin.com/show/august-23-1971

公演のセットリスト、収録したブートレグ情報はこちら。
Led Zeppelin Database

サンプルを(て言うか全曲聴けます)聴きたい方はこちら。
http://starship.jpn.ph/zeppelin/beauty/

プラントのステージ上でのコメントを書き出しているサイト。
Ramble On Zep - The Web's Center For Plantations



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