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VICE/Bootlegging Inc./ブートレガーKenへのインタビュー 

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若者向けカウンターカルチャーマガジンVICE、ご存知の方もいらっしゃるでしょうか。

ここ最近何やら怪しげな、興味をそそられずにはいられない、賛否両論間違いなしのテーマばかりを題材にしているミニ・ドキュメンタリーをYouTube上で配信しているチャンネルとして知名度が上がってきているようです。

YouTubeに配信されている動画は多種多様。

原発20キロ圏内の富岡町でただ独り生きる男性、松村直登さん、韓国の人糞酒・トンスル、北京で当局の監視の下に置かれながらもクリエイティブなヌード・フォトを撮る若き写真家レン・ハンなどなど。(VICE JAPANより)

これ以外にも数々の動画がアップされているので、興味を感じた方は観てみると面白いかもしれません。


それはさておき。

そのVICEの北米版サイトに何と、ブートレグについての記事がありました!しかも70年代以降、今日まで続くブートレグ業界が始まるきっかけを作ったTrade Mark Of Qualityレーベル創始者の一人、Kenへのインタビュー!!本名をケン・ダグラス(Ken Douglas)というんですね。ブートレグの歴史を知る上でとても面白い内容だと思います。ということで以下、訳してみました。





VICE(以下V):カリフォルニアで育ったんですよね?
Ken Douglas(以下K):そうだよ。

V:どのようにしてレコード業界に関わり始めたのか教えて下さい。元々は堅気の仕事をしていたんですよね?
K:生まれた時からさ。親父がSaturn Recordsってとこのオーナーだったんだけど、そこはミシシッピ以西で一番多くの音楽レコードを買い付けていたんだ。って誰かが言ってたな。

V:家業を継ぐように、自然に入っていったと。
K:そうだな。

V:どうやって最初のブートレグを流通させたのですか?
K:ダブの友人にベトナムに駆り出されて軍から逃げ出した奴がいたから、そいつに売ってもらったんだ。だけど彼は間違えてね。彼が最初に売りに行った店がハリウッド大通りにあったVogue Recordsだったんだけど、そこのオーナーのBill Bowersって奴が全部買っちゃってね。俺たちはヒットを生み出したと思ったよ。

V:そして二人ですぐに再プレスを?
K:まあ、そうだね。新たに300枚を作って売って、それからあと何度か同じことを繰り返したよ。

V:すぐにこれがお金になるかもしれないってわかったんですか?
K:いや。何故なら俺たちはガキだったからさ。俺が20歳か21歳?くらいでダブも同い年、それか1個下位。俺たちは自分たちがやっていることは違法だと思ってた。バレたらただでは済まないと思ったし、店の人間は俺たちを知っていたから、店を周るのは他の人にやらせたよ。その一方で、金を儲けた奴ら、つまり俺たちの後からブートレグのレーベルを作った奴らには弁護士がついていたんだ。それでこういったことは前例がないから法には触れないってことがわかったんだ。やつらはそれを利用して暮らしていたのさ。

V:当時はディランやビートルズ、ストーンズなど人々が熱狂するアーティスト達がいて、さらに法律が整備されていなかったために、ブートレグのようなことをやっても大丈夫だったようですね。
K:そうだな。当時の俺たちは知らなかったけどね。自分が21歳の時はどんな感じだったかな。元々お金の為にやったわけじゃない。元々は自分たちの分のレコードが欲しかったからだけど、そこにストーンズが来てダブが録りたがったんだ。そこでUherのテープレコーダーとSennheiserマイクを買った。ディランのGreat White Wonderはあまり金にならなかったけど、ストーンズのLive'r Than You'll Ever Beでは稼いだな。

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ロック初のブートレグ。ジャズやクラシックではもっと昔からあったらしい。

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ブートレグ初のライブ・アルバム。



V:そこから軌道に乗っていったんですか?
K:どうだろ。軌道に乗るってなんだい?何と比べて?俺たちとしては良かったよ。良かったけど、思い出してくれ、俺たちはまだガキだったんだ。だからレコードは売れたけど、100万ドルはおろか、1万もいってないんじゃないかな。けど悪くはなかったよ。家賃は払えたし。土地を買えたとかいうわけじゃない。

V:あなたのブログの投稿にダブがかなり良い暮らしをしていたと書いてありましたが・・・
K:あー。そうだな、俺は今となっては年も喰ったし、良い暮らしってのがどんなのかわかるんだが。その時は結構良い暮らしだと思ったんだ。二人とも新品の車を持ってたし、俺はバイクも買った。けど働いてはいたよ。仕事は長い間辞めなかった。ブートレグ作ってる間もSaturnと、ソーシャルワーカーとしての仕事はしていたよ。働いていたのは、そうだな、75年か76年位までかな。誤解しないでほしいんだけど、大金持ちになったわけじゃないんだ。

V:大金持ちになったとは思っていませんが、同年代の人達の中では良い方だったんじゃないですか?
K:そうだな。ヨーロッパにも何度か行けたし、悪くはなかったよ。

V:先程二人はお金のためにやったのではなく、好きだからやった、と言っていましたが。
K:まあ、ダブにとっては好きなことだったと思うよ。後から入ってきたアンドリューもそうだ。Rubber Dubberやノーティーやベンみたいなブートレガーにとっては違ったと思う。彼らはお金の為にやっていたと思う。スコットは音楽が好きだったからここに入れるべきではないかもしれないけど。彼はRubber Dubberの人間さ。そして後に俺にとっても好きだからではなく、お金の為の仕事になったね。

V:いつあなたにとってお金の為になったのか覚えていますか?
K:ああ、72年か3年だ。けどこれは他のブログにも何度か書いたけど、俺は他のほとんどの奴らとは違って、これが盗みだということはわかっていた。一度たりとも俺たちにタダで音楽を人たちに与える権利があるとは思わなかったよ。

V:その一方でブートレグにはアウトローのような雰囲気が漂ってます。レコード会社やアーティスト自身にさえ、何をリリースするのか決めさせない。ファンがライブアルバムを欲しいなら、又はディランの「地下室」テープが欲しいなら、ブートレガーがその音楽をファンに向けて開放している。これは都合が良すぎますか、それともそういった面はあったのでしょうか?
K:ダブや他の多くのやつらに関しては完璧に的を得ているな。その通りだよ。ダブはボブ・ディランに惚れこんでたからね。

V:ブートレグを作っている時もSaturnで働いていたと仰っていました。二足のわらじを履くというか、公式と非公式、業界の両側で働いてみてどうでしたか?
K:それが最初の頃はおかしくて、いつも俺たちのことを捕まえようとしているとか耳にしていたんだけど、うちに来てたキャピトルの営業は俺たちが誰で何をしているかも知っていたのに何も言ってこなかったんだ。うちの店に来てる客の何割かは自分のレコード店を持ってて俺たちのことも知ってたけど何も言わなかったな。クールなやつらというかな、2ドル99でレコードを売ってる連中なんだ。当時レコードは4ドル98位が相場で、そこにヒッピーとは言いたくないけど・・・若い奴ら・・・ヒッピーか。店を持ってて2ドル99でレコードを売ってるやつらがいたんだよ。俺たちのレコードを売っていてね。俺とかダブのことを知っていたけど誰も何も言わなかったよ。特に二重の生活とかいう感じではなかったな。

V:堅気の仕事で得たスキルや知識、人脈をブートレグで駆使することは出来ましたか?
K:いや。

V:繋がることはなかったんですか?
K:いいや。2枚目のレコード、Live'rの後、レコーディングスタジオに出入りするようになったんだ。Stealin'[2作目のディランブート]の時、スタジオに入っていって曲ををかけてもらったら操作しているやつが、「これボブ・ディランじゃん!」て言うんだよ。全員、プロデューサーとかスタジオにいた人が皆、止まって俺たちのとこにやってきてマスタリングしたレコードを聴くんだよ。そして皆良い感じだと言うんだ。そこにいた全員、俺たちがボブ・ディランのために働いていないことはわかっていたよ。

V:どこでどうやってプレスするのかは一か八かな要素があったのでしょうか。
K:そうでもない。割と簡単だったよ。あの頃レコードの流通権を持ってた奴らは盗られている分が稼いでもらっている分より少ない限り、相手をクビにすることは出来ないって言っていたよ。全員が盗っ人ってわけじゃなかったけど・・・ほぼ全員がそうだったな。俺たちはプレス工場に行って、こういったものがあると言うんだ。そうしたら作ってもらえるから金を支払う ― 現金でね。

V:とても勇気のある行動に思えますが。
K:最初に行ったプレス工場がWadell'sってとこだったんだけど、そこはVerveやDisneyものをやっていてね。臆病なガキだったからさ、友人に行ってもらったんだ。そいつはレコード業界とは関係がなかったから、何も失うものがなかったわけ。そこで工場に行ってもらって、出来上がったものをかけて聞いたらしいんだけど ― これはストーンズのライブだぜ ― 「レット・イット・ブリード」の隣でプレスし始めたんだ。俺たちのレコードがローリング・ストーンズだと気付かなかったのだとしたらあまり頭が良くなかったんだろうな。それで自分たちでもできるんじゃないかと思ったんだよ。

V:凄い、普通に入ってプレスしてたんですね。合法的に。
K:Live'rは「レット・イット・ブリード」の隣でプレスされたけど、流石にキャピトルやコロンビアの所は使わなかったな。

V:当時はインデペンデントなプレス工場が多かったんですか?
K:その通り。今はもうないんじゃないか?俺たちはWadell、Jack Brown、Louis、Korelichを使ってたな・・・ハリウッド大通りにあるところにも行ったけど、名前が覚え出せない。

V:あなたたちの活動は一時期、捜査機関に目を付けられていたんですよね?
K:そう。名前が思い出せないけど、ピート何とかっていうやつがいてね。やつはコロンビア・レコードの代理人で、俺たちを追ってたんだ。コロンビアがまず最初にやったことは、Billboardマガジンにこれはボブ・ディランではなく、ボブ・ディランのように聴こえる人だといった声明を掲載することだった。当たり前だけど、それは誰も信じなかった。他の人に対してもそんなことを言ってたよ。そしたらそのピートってやつを雇って俺たちを見つけ出そうとしたんだ。訴えるためにね。そして実際に訴えられたんだけど、ダブの名前で俺に対して召喚状を突きつけてきたんだ。有効じゃなかった。それ以外では、あの頃俺たちはとても気を付けてたよ。

V:本当ですか?
K:うーん、まあ、嘘だな。そんなに気を付けてはいなかったよ。注意が足りないやつもいた。ダブはRolling Stone誌のインタビューを受けたんだ。

V:それは勇気があるか、愚かなのかどちらかですね。
K:ガキだったんだ。わかっちゃいなかった。Greil Marcusとのインタビューだったかな ―― ダブの名前はウラジミールになってたけど。

V:偽名を使うなんて、明暗デスネ。
K:バカだよな、その1ヶ月後にダブの本名がバレちまって、追われていたから訴えられるのはまずいと思ったんんだ。そこで俺たち最大のライバルであるノーティ・ベックマンの義理の兄弟で、Ben's Recordsを経営していたベン・ゴールドマンてやつに、ダブは彼女と一緒にバンクーバーに住んでいて、そこでガソリンスタンドを開いたと伝えたんだ。そしたらどうよ、次の月のRolling Stone誌に載ってたよ:ダブ・テイラーはバンクーバーに移ってガソリンスタンドを開いたって。俺がその話をしたのはそいつだけだ。

V:中々やりますね。あなたたちは当時完全にヒッピーだったのですか?
K:そうだよ、マジで「クソくらえ!!」って感じだった。

young ken douglas
若かりしケン・ダグラス


V:メジャーなレーベルがかなり腐敗していて、結構あくどいことをやっているというのは割と有名な話ですが。
K:アーティストを騙したって話はたくさん知ってる。そこには触れないでおくけど、色々あるよ。メジャーレーベルは元々あまり好きではないな。やつらは悪人だと思ってたからな。それは俺たちもそうだけど。

V:そうですね。あなたたちは自分で認めているだけマシだと思いますけど。
K:違いといえばやつらがスーツを着て髪が短かったのに対し、おれたちは髪が長くてリーバイスとカウボーイブーツを履いていたことかな。

V:大手の方もブートレグからヒントを得たりしていますね。
K:ストーンズもLive'rがなかったら絶対に「ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト」は発売しなかっただろうからな。[ザ・フーの]「ライブ・アット・リーズ」なんて見た目はもろブートレグだ。ボブ・ディランだってそうさ。「ブートレグ・シリーズ」ってあるだろ?その第1弾を俺の親父が送ってきたんだけど、俺たちからコピーしたと思われるやつにチェックを付けてたよ。

V:B面やレア・トラック集、ボックス・セットなど、ブートレグから始まって公式に採用された形もありますね。結局ブートレガーはレコード会社に痛手を負わせただけでなく、手助けもしていたんですね。
K:Rubber Dubberをやってたスコット・ジョンソンてやつは一度、ワーナー・ブラザーズで働いている友人がいて、そいつはRubber Dubberのことをエレクトラ/アトランティック非公式の広告塔と認識していると言ってきたな。

V:あなたのブートレグに対するアーティスト側の反応はどうでしたか?
K:ニール・ヤングは俺たちの作ったやつのブートに対して否定的なコメントをしたから、それから作るのは辞めた。俺たちは思ったよ、「クソくらえ、あいつは俺たちの素材には値しねぇ」てね。

V:怖いもの知らずですね。
K:キース・リチャーズはバークレー辺りの店に行ってはブートを買い上げてたし、ミック・ジャガーは多くのブートにサインしていたな。俺もジャガーのサイン入りLive'rの写真を持ってるよ。だから多くのアーティストは気に入ってくれたみたいだ。コンサートで稼いでいるし、ブートレグによる被害は少ないし、宣伝にもなるってわけ。

V:ヒヤリとしたことや、危なくなったことはありませんでしたか?
K:俺の親父はロサンゼルスの黒人経営のレコード店の多くに資金を援助していたんだ。どれが誰の店かも知っていたし、何が売れてるかもわかってたから、俺たちはナンバー1と2のシングル、マーヴィン・ゲイのThe Onion Songともう一つ何かだったけど、それらを両面に収録したレコードを作ったんだ。俺たちは顔が知られていて、自分たちの仕業だとばれたくなかったから、人を雇った。そしてそのレコードを売るためにそいつに店に入ってもらったんだ。一枚プレスするのに15か16セントしかかからなかったから、すぐに儲かると思ってた。そこで300枚プレスして持って行ってもらったんだけど、誰も一切手をつけようとしない。ヤバいってわかってたんだな。それから3、4日の内にギャングのやつらが誰の仕業か調べて俺の親父の所にやって来た。親父は夕飯を食べてるときだった。ギャングの連中は文句を言おうとした親父の腹を手斧の持つ方で突いて、息子を今すぐ出せと言ってきた。親父は日を改めて会う約束をして、俺たちは儲けた金を全て渡すということになったんだけど、店をやってる黒人たちは頭が良くて全く買わなかったから、俺たちは儲けてなんかいなかった。あの当時は黒人に白人と同じ権利は認められていなくて、法的にも不平等な扱いを受けていたから、自分たちの手で始末を付ける必要があったんだ。やつらもその通りにしようとした。親父に全てのスタンパー、レコード、そして儲けた金をよこせと言ってね。俺とダブは儲けたように見せるため、奴らに1000ドルを渡すことにしたんだ。

V:ミーティングはどんな感じだったんですか?
K:親父の家の裏だった。俺と兄弟の3人で壁に小さい穴を開けて、やつらが来た時には銃を向けてたんだ。バカでビビってるガキだったよ。

V:ブートレグに関わった経験を振り返って、今はどのように感じていますか?
K:ニュージーランドに移ってRagged Manていう本を書いたんだ。ホラー小説なんだけど、その中で化け物がブートレガーたちを殺すんだ。そうやって気を晴らしたよ。6か月かけて全員殺してね。本が出ても、ホラー小説を読む人はブートレガーのことなんて気にしないから、誰も意味はわからなかった。しばらく前に再販したよ。

V:少し残念に思うのは、現在ブートレグはあなたが昔やっていたようなものではないということです。新しいブートレグはインターネットでトレードされるようになりましたが、ブートレグのレコードを手に持ったときの感触には特別なものがあります。持っていてはいけないものだとわかってるのがたまらないですね。
K:ああ、けど音楽を無料で配ったやつらの勝ちだな。一人のテーパーが世界中どこへでも、全てのディランの公演に行く ―― つまり金持ちってことだけど ―― 良い仕事をして、その成果をネット上に無料で流す。それと張り合えるやつがいるか?今は欲しければ何でもただで手に入る。

V:現在、未発表音源やライブは頻繁にネット上でリリースされてます。その上、ファイル・シェアリングや、レコード会社があなたたちの作り出した型式などを採用しているのを見ると、あなた方のやったことは歴史が正当化したようですね。
K:そんな風に考えたことはなかったよ。けどそうだな!レコード会社が全然上手くいっていないのを見ると笑っちゃうよ。

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現在Kenは作家/フォトグラファーとして暮らしているようです。普通にブログやっててビックリ。笑

ブートレグに関する話も載っているんですが、本業が忙しいのか、更新は止まったままです。
それでもかなりの分量があるので、これからすこしずつ訳していきたいと思います。終わるかわかりませんが。笑
ここでは語られていない部分も結構あるので面白いですよ~。



参考文献

VICE JAPANより。日本支部再始動について。
http://www.vice.com/jp/read/photoissue2013

NAVERまとめより。
http://matome.naver.jp/odai/2135558478690728401

VICE北米版ウェブサイトより。Bootlegging Inc.原文
http://www.vice.com/read/bootlegging-inc-483-v17n8

Ken Douglasのブログ。
http://www.kendouglas.org/bootleg-blog-2/it-coulda-happened-this-way.html

Clinton Heylin著、Bootleg! The Rise And Fall Of The Secret Recording Industry


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