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U2/Rock's Hottest Ticket/1987年4月29日シカゴ公演 

CIMG5087.jpg


U2ブートの傑作、定番音源。
イタリアの「Red Phantom」レーベル製ブート。
1987年4月29日、「ヨシュア・ツリー」ツアー北米ファースト・レグより、イリノイ州シカゴ、ローズモント・ホライゾン公演を
収録したツアーの代表的音源。

エッジの鳴らす氷のようなギターサウンドから広がる音の世界。そこに炎のように熱いエネルギーをボノが吹き込む。
80年代のU2はこの化学反応がストレートに表現されている感じがします。

もう何年も前になりますが、「ニュースステーション」(現:報道ステーション)のテーマ曲に
「Where The Streets Have No Name」が使われていたことが、自分のU2との出会いでした。
画面上に曲名が表示されていなかったので一生懸命に歌詞を聞き取って調べたような・・・。
今思えば「ニュースステーション」のホームページを見れば一発でしたね。笑


なので自分にとってのU2入門は同曲が収録された名盤「ヨシュア・ツリー」から。
【ブートレグ】

U2のブートレグって数年前までネット上にもあまり情報は出回ってなかったような気がしますが、
最近になって再び熱を入れて探してみたら海外のサイトで役立つものが結構ありました。個人的に使っているものではAchtungBootlegsU2Start.comなど。
ただビートルズやストーンズ、ツェッペリンほど包括的に網羅され、わかりやすく編纂されたものはないのがネック。

90年代、ブートレグがCD時代に突入したバブル期に量産されたようでブート自体はかなり充実しているようですが、
当時のブートで国内に入ってきているものはそれほど多くない気がします。

今回紹介する「Rock's Hottest Ticket」も90年代、イタリアの「Red Phantom」レーベルによってリリースされたブート。

クリントン・ヘイリン著「Bootleg!」によれば「Red Phantom」は「KTS」(Kiss The Stone)と共に、当時現役だったアーティストのブートを数多くリリースした、90年代を代表するいわゆる第3世代ブートレガーらしい。


この頃のレーベルは「Great Dane」や「Red Phantom」に代表される豪華ボックスセットなど、音質的に向上盤が出ていても持っていたくなるような、愛着を持てるブートを多く出している気がします。

こちらの「Rock's Hottest Ticket」もボックスセットではないにせよ、表と裏で反対側が開く(Z型に開きます)
特殊ケース仕様で、ブックレット2つ付き。ブックレットにはヨシュア・ツリー・ツアーの日程が前後に別れ記載され、
表側のものにはイタリア語、裏側のは英語でライナーが書かれています。
ディスクはピクチャー・レーベル。オフィシャル盤顔負けの出来。

CIMG5089.jpg
CIMG5090.jpg



ブックレットの内容(意訳)

「Rolling Stone」誌によって「80年代を代表するバンド」、TIME誌からは「ロック界で1番ホットなやつら」と称され、
堂々と世界のロックスターの仲間入りを果たしたU2。彼らのアルバム「ヨシュア・ツリー」は2枚のナンバーワン・シングル
("I Still Haven't Found What I'm Looking For"、"With Or Without You")、トップ15入り1枚
("Where The Streets Have No Name")を抱えてビルボードのアルバム・チャートの頂点を11週間に渡って独占した。
18か月におよぶワールド・ツアーにおいてU2は1984年~85年に行われたスプリングスティーンの記録的な
「ボーン・イン・ザ・USA」ツアーよりも早くチケットを売り上げた。
この驚異的な成功はバンドの成熟と彼らのライブにおける伝説的ステータスだけでは説明がつかない。
1985年、「ライブ・エイド」においてのパフォーマンスで全てが始まったといえる。
この時U2は「Bad」を披露した。ドラッグの恐ろしさを語った詩だ。世界中で何百万人もの視聴者が見守る中、
ボノは巨大な観衆の中に飛び込み、2人の女の子を引き上げて抱擁するという、象徴的な行動に出た。
この時こそがロック・ファンにとって、U2が「人々のバンド」として強烈な印象を残した瞬間だった。
このシカゴ公演でも彼らの多くのコンサートがそうであるように、"Where The Streets Have No Name"から始まり、
スムーズかつエモーショナルに「ヨシュア・ツリー」に沿りつつ、これまでの多くの代表曲を交えながら進行していく:
"I Will Follow"、"MLK"、"The Unforgettable Fire"、"Sunday Bloody Sunday"、"New Year's Day"、
心を打つ"Bad"、"Pride"、"Gloria"、そして最期を飾る"40"。
特筆すべきは、めずらしくペギー・シーガーの"Springhill Mining Disaster"とレアな"Mothers Of The Disappeared"を演奏していること。




Red Phantom盤の価値はマスター音源がネット上に上がった今でも薄れておらず、あまり見かけないですが、
数多くのコピー盤が存在しているので、公演自体はアクセスしやすいのかな、と。

特に「輸入盤」として帯付きで売られていたPipeline盤は良く中古でも見かけます。内容はRed Phantom盤と全く同じ。



Pipeline盤
U2-04-29-1987-Pipeline-Back.jpg
U2-04-29-1987-Pipeline-Front.jpg




【音質・ソース】

U2
Rosemont Horizon
Rosemont, IL
1987-04-29
(audience-recording; 105 min)

[NOTE: FROM MASTER - this is the source tape for "Rock's Hottest Ticket"]


Driving: Alone for this show, coming from the Milwaukee School Of Engineering.
After show, listen to entire show in car....WOW! Next day...back to the grind in school!
Source: Jam Productions...U2...In Concert
Rosemont Horizon...Wednesday...April 29, 1987 7:30 PM
Section 110..Row CC..Seat 11
Price $16.50
Enter North Aisle 10
Event Code...TREE
Microphones: AKG 460B with the CK61 ULS capsules
Tape Deck: Sony TC-D5M
Cassettes: Maxell XLII-S 90
Dolby OFF!!

Master Tape>Sony TC-D5M (not exact deck, tweaking was necessary!)
Run Through the Naim 52 Pre-amp
To the Philips CDR-101 (Marantz CDR-600)
CDR Yaiyo Yuden 74-ZY Gold (The best!)
Playback in PC with Plextor UltraPlex40max SCSI CD-ROM
EAC using old progam to slow the read speed.
FLAC
TO You>

===================

マスター音源に付属していた情報です。
これによると工学系大学の生徒が一人で録音したようですね。
デンスケと呼ばれたソニー製テープレコーダーとAKG製マイクを使用して録ったとのこと。

AKG_C460B_CK61.gifp013i01.jpg


サウンドボードと聴き間違うような超高音質オーディエンス録音。
80年代でもここまで音の良いオーディエンス録音は稀有だと思います。
演奏と歓声のバランスも完璧で、極上の臨場感。個人的には史上最高のオーディエンス録音の一つかと。

マスター音源を聴くと、聴き手を包み込むように遠くの歓声が聞こえてきて、会場にタイムスリップしたような
気分になれます。比べてRed Phantom盤はもう少し音がクリアで演奏に一歩迫った印象。
今回マスターと比較して、少しはイコライジングされていたんだな、と初めて気付きました。しかし同盤はマスターから
作成されたと見て間違いなさそうです。

Exit終了後、In God's Countryに突入する余韻の部分に僅かなカットがある以外はほぼ完全収録。






【ツアー初期の公演】

1987年3月9日に名盤「ヨシュア・ツリー」が発売。その約1ヶ月後の4月2日、テンピ、アリゾナから始まった
ヨシュア・ツリー・ツアーは5月中旬までが北米ファースト・レグ。その後5月末から8月頭にかけて欧州レグを挟み、
9月から12月まで再び北米を周ってテンピに帰ってくるという巨大なもの。

ツアーではアルバムの収録曲のほとんどが披露されましたが、1曲だけ例外が。
ツアーのリハーサルで、ボノがRed Hill Mining Townを歌えなくなってしまったことが発覚したため、ライブでやることがなかったのが残念。それでもツアー中、「ヨシュア・ツリー」全11曲中7~8曲程度が
レギュラー化していたのは中々凄いと思います。
この日はレアなMothers Of The Disappearedがセット入り。


セットリスト

Where The Streets have No Name
I Will Follow
Trip Through Your Wires
I Still Haven't Found What I'm Looking For
MLK
The Unforgettable Fire
Bullet The Blue Sky
Running To Stand Still
Exit
In God's Country
Sunday Bloody Sunday
Bad
October
Springhill Mining Disaster
New Year's Day
Pride
Mothers Of The Disappeard
With Or Without You
Gloria
40



4月29日は北米ファースト・レグの前半を折り返した頃に当たります。

シカゴ公演の2日前、U2は米TIME誌の表紙を飾り、ロックバンドとしてビートルズ、ザ・フーに続いて3番目の偉業を達成。その時の特集名が「Rock's Hottest Ticket」(ロック界で一番ホットなやつら)で、このブート名の由来となっています。
ボノもI Still Haven't Found What I'm Looking Forの演奏中このことに触れており、
「今までたくさんの努力をしてきたけど、決してTIME誌に載ることやナンバーワンになることばかりを目指してきたわけじゃない。まだ俺たちの旅は終わらない。」と語っています。

記事自体の内容は、バンドのこれまでの歩みにそりつつ、「ヨシュア・ツリー」収録曲のBullet The Blue Skyがボノと妻のアリソンが南米エルサルバドルを訪れた際に遭遇した銃撃戦をヒントに書かれていることや、バンドのメンバー間にある
宗教観の違いなど、政治的、社会的な内容を取り扱うことの多いU2にふさわしく、バンドの内面まで一歩踏み込んで取り上げた内容となっています。

ちなみにこの週、U2は「Rolling Stone」誌の表紙も飾っており、両誌を同時に飾ったのはロックバンドとしては初めてらしいです(U2ダイアリーより)。


u2-time-1987-600.jpg


演奏

Where The Streets Have No Nameから始まる「ヨシュア・ツリー」ツアー定番の形。
この曲もボノの声の変化によって、アルバム通りの繊細な歌い方では上手くいかなくなっている曲の一つで、
ボノは喉を温めようとしているのか、唸ったり吠えたりしてます。笑

この曲は撮影も入ったツアー後半の完成度と比べるとまだ粗削りな部分があり、歌い方を模索している様子。
ボノが開き直って歌い始めてからの方が良くなりますね。

I Still Haven't Found What I'm Looking ForではTIME誌に掲載されたことにボノが触れています。
最後にボブ・マーリーのExodusを歌って締めくくる、この時期の定番パターン。

Running To Stand Stillの美しさから不穏なムードを漂わす曲Exitへ。
クライマックス後の余韻が残る中、In God's Countryが始まった時の解放感が好きです。

Sunday Bloody Sundayでは歌詞を一部歌い終わらないまま演奏が終了しそうになるので、ボノがとっさに早口で
「To claim the victory that Jesus won!」を付けくわえています。
ボノの「NO MORE!」に観客が応える様子がよくわかります。

「ライブ・エイド」でのハイライトとなったBad。長い曲の途中、ボノがロックのカバーを口ずさむのですが、この日は
よく歌われるストーンズのRuby Tuesdayと「悪魔を憐れむ歌」(Sympathy For The Devil)。


この日のWith Or Without Youはライブでしか歌わない歌詞のShine Like Stars~部分と、
ジョイ・ディビジョンのLove Will Tear Us Apartを含めた完成度の高いバージョン。素晴らしい演奏です。




炭鉱労働者のデモについて書かれたペギー・シーガー(駆け出しの頃のボブ・ディランを後押しした人物であり、
今年の1月に亡くなった伝説的フォーク・シンガー、ピート・シーガーの妹)作曲のSpringhill Mining Disaster
(The Ballad Of Springhill)をカバー。
アイルランドから多くの移民がアメリカにやってきて、フォーク・ソングを残していったことについて、
「自分たちもいつかそんな曲を残せたら」と言って紹介しています。
演奏中、客がうるさかったのか「ちょっと黙っててくれよ、俺たちはビートルズじゃあないんだ」と注意しているのが面白い。笑


アルゼンチンでクーデターによって樹立した軍政権に反対した結果、子どもを拉致される被害にあった母親たちのグループについて歌った、「ヨシュア・ツリー」の最後を飾るMothers Of The Disappearedはツアー中わずか7回しか演奏されなかったレア・ナンバー。


長いツアーの序盤ながらしっかりと演奏も固まっており、数々の名演を残していくヨシュア・ツリー・ツアーの素晴らしさを
現したコンサート。



CIMG5088.jpg


【参考文献】

TIME誌に載った記事"Rock's Hottest Ticket"原文(1987年4月27日)
http://www.u2.com/news/article/5731

【AchtungBootlegs.com】U2のブートレグ情報を検索できるサイト。画像はありませんが、存在するものを確認するには良し。画面左手のSearchから日付など様々な条件を指定して検索できます。
http://www.achtungbootlegs.com/index.php

【U2start.com】U2ファンのコミュニティー。ライブの感想や写真、公演のトレントへのリンクまで用意されています。
日本語表記あり。上部の「ショウ」タブより、その下のアルバムカバーの画像をクリックするとそれぞれの時期に対応したツアーの音源が一覧となって表示される仕組み。
ja.u2start.com/





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