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Led Zeppelin/One Night Stand In Paris/1969年10月10日パリ公演(オフィシャル発売記念!) 

CIMG5051.jpg


オフィシャルで出る前にレビューをしておこうかと。(とは言っても世界的には今日が発売日なんですが)笑

ツェッペリンの新音源、特に1968~1972年の絶頂期の新音源が発掘される度にアンダーグラウンドの世界は賑いを見せるのですが、一夜限りの再結成ライブが行われた2007年、それに合わせるかのようにフランスのラジオ局で発見され、再放送された1969年10月10日、パリのオランピア劇場でのライブのサウンドボード音源は世界中のファンを驚愕させました。

音質最高、ピカピカのサウンドボード音源で若きツェッペリンの演奏が聴けるだけでなく、ロバート・プラントの高く舞い上がるハイトーン、滑らかにフレットを駆け巡るジミー・ペイジのギターワーク、ジョン・ボーナムの身体の芯まで響くドラミング、それらを全て束ねるジョン・ポール・ジョーンズのぶっとびベース。どれをとっても最高だった時期を克明に捉えた音源が演奏が行われてから約38年後に発掘されるとは誰も思いもしなかったことでしょう。

この音源は1969年11月2日にパリのラジオ局「Europe 1」の「Musicorama」で初めて放送されたそうですが、それを録音していた人はいなかったようで、音源の存在は知られていたものの、2007年の再放送まで全くブート化されていませんでした。
再放送に当たってはブート対策としてラジオ局のDJによるコメントが曲に被さっていたため、直後から出回ったブートレグはDJのコメントをそのまま収録するか、削除するなど加工を施すかで大きく2手に別れています。
それから2年後、2009年に突如「TCOLZ(The Chronicles Of Led Zeppelin)」レーベルより、DJが被さっていない「Pre-FMマスター」なる音源と、今まで通りのDJ付き音源を2枚のディスクに収録した「One Night Stand In Paris」が発売され、それ以降のブートはPre-FMソースを利用したものがスタンダードとなります。しかしその音源も当時のセットリストで通常演奏されていたはずのMoby Dickが収録されておらず、ファンの間ではMoby Dick他アンコールなど更なる演奏を収録したテープの存在が噂されてきました。
それから5年、ついにオフィシャルでこの音源が発売されることとなり、Moby Dickは演奏されていたことが分かった上、ジミー・ペイジ本人によるリマスターにより、こうしてCDとして一般に向け発売されることで、絶頂期のツェッペリンのライブの凄さを広くに伝える音源が増えたことが素晴らしい!

オフィシャル化されるにあたって、元々CDの収録時間ギリギリだった音源に長尺のドラムソロであるMoby Dickが追加されているので、収録時間をカットするための編集がされていることが予想されます。曲間のMCや、場合によってはドラムソロ含め他の長尺の曲(といってもほとんどが10分を超える演奏曲ばかりですが)が短く編集されそうですね。"Dazed And Confused"と"How Many More Times"は短くなるだろうな~。


【音質・ソース】

Olympia-Paris-Photo.png
オランピア劇場


パリのラジオ局が録音したサウンドボード音源。テープの保存状態が良いため雑音などはほとんどなく、曲中のカットもないので始めから最後まで高音質で楽しめます。

音自体はウルトラクリア。オランピア劇場でのライブ録音は建物の構造上の特徴なのか、他のアーティストのものを聴いてもリバーブが大きく、会場の空気感をふんだんに取り入れた音像になることが多い気がします(マイルス・デイビス1960年、ビートルズ64年、マディー・ウォーターズ64年、ローリング・ストーンズ65年/66年など)。
この音源は会場の雰囲気は抜群に捉えられている半面、音のダイレクトさに欠ける部分も。エンジニアがしょっちゅう録音レベルをいじっていたのか、ペイジのギターが引っ込んだり、ボンゾのドラムが遠くなったと思ったら前に出てきたり、音のバランスが頻繁に変わってしまっているのがたまにキズ。

FMマスターの方がイコライジングによって音が平均化され、エンジニアの調整が目立たなくなっていますが、Pre-FMマスターの方が耳に優しい、録音された音そのままの良さを持っている印象。

ちなみにFMマスターのDJコメントは計6回。以下が挿入ポイントになります。(TCOLZ盤ディスク2参照)

・I Can't Quit You Babe:ギターソロ(3:57)
・Dazed And Confused:ボウイングセクション突入時(4:13)
・Dazed:終了時(14:50)
・White Summer:中盤(4:10)
・White Summer:曲終了後、You Shook Me前MC(11:50)
・How Many More Times:The Hunter突入前(13:06)

CIMG5052.jpg



【ブートレグ】

こちらの公演を収録したブートレグは2007年の再放送をコピーしたものと、2011年にプリ・FMマスターを収録したTCOLZ盤が出た後にリリースされたものの2種類に別れます。

2007年の再放送版が元になっているものは曲中に被さっているDJの声をそのまま残すか、除去するなり何らかの加工を施しているかのどちらかに大別でき、例えばGodfather Records盤はDJが演奏に被さっている部分を音楽も含め丸ごと取り除いており、Empress Valley盤などはそのまま残しています。2日後のライシアム公演とカップリング収録したScorpio盤は除去した部分に別公演からテープを繋げる編集をしている模様(Collector's Music Reviewsより)。Tarantura盤、"The Valkyrie's Vigil"ボックスセット収録の"In The Act Of Invoking The Spirit"はTCOLZ盤のPre-FMマスターが元になっているようです。

EV-130.jpgLZ_GoodTimesBadTimes.jpg GF-002.jpg
左から:Empress Valley盤、Scorpio盤、Godfather Records盤

T2-061.jpgzeppelin_invoking241.jpg
高価なボックスセットの新タランチュラ盤(Tarantura2000):左がボックス外観、右がパリ公演のディスクを収録した紙ジャケ


最初にPre-FMマスターを発売したTCOLZレーベルは活動を終了したものの、Pre-FMマスター音源自体は「海外から限定入荷」の「レーベル名なし」という形で何度か再リリースされています。
メーカー情報によると再リリースものはPre-FMマスターで目立っていたレベル調整など細かな点を調整して聴きやすくしているとのこと。以下に掲載しておきます。

 『1969年10月10日パリのオリンピア公演のプリFMマスター・ヴァージョンを収録。放送版において曲中4箇所に被っていたフランス語のDJが全く入っていない最良のヴァージョンをリマスター。音質は全く変えずに、元テープに発生している小さなポップ・ノイズを可能な限り除去し、急激なボリューム調整を 緩和するなど、オーディオとしての完成度を目指した現段階での最良のヴァージョンです。Good Times Bad Timesのイントロで、エンジニアがドラムアタックの大きさに慌ててボリューム調整した部分、Dazed And Confused 冒頭のベース入力過多による歪み、さらに How Many More Times 2:07 - 2:39位 にかけて、プラントがマイクを叩いてしまっていることでの接触ノイズ(この部分はリミッターをかけて音の起伏を平坦化させた放送版ではそれほど目立ちませんでしたが、TCOLZ版ではクリアーになった分、ボツボツしたノイズのように聴こえてしまう、という欠点がありました。)の緩和など、プリFMマス ター・ヴァージョンを聞いて気になるであろう部分を調整しています。元の音像が素晴らしいだけに無理なイコライズやノイズ・リダクションで音色が変わることのないリマスターを施し、全体のサウンド・バランスを最適に整えたオリンピア1969のベスト・ヴァージョン。』

ledzep-olympia-new.jpg20090321231317.jpg


オフィシャルで発売されるのでもうブート同士での細かな比較は無意味かと。
今後もしオフィシャルと比較するとしたらPre-FMマスターだけで充分でしょう。


【収録曲】

Introduction
Good Times Bad Times Intro~Communication Breakdown
I Can't Quit You Babe
Heartbreaker
Dazed And Confused
White Summer~Black Mountain Side
You Shook Me
How Many More Times(<< Over Under Sideways Down, The Hunter, The Lemon Song, Boogie Chillun, Hideaway, Think You Need A Shot (The Needle)..):Led Zeppelin Database参照


Moby Dick:オフィシャルで収録予定。How Many More Times前。


【演奏】



この頃のツェッペリンは2作目のスタジオ・アルバム「レッド・ツェッペリン II」発売(10月22日)を間近に控え、セットストもそれを反映してHeartbreakerがセット入り。オープニングナンバーは"Good Times Bad Times"のイントロを加えた"Communication Breakdown"から始まる1969年終盤の短い期間のみ採用された構成で、2曲目はおなじみオーティス・ラッシュのカバー、"I Can't Quit You Babe"になだれ込むスタイル。その後"Heartbreaker"以外は"Dazed And Confused"、"White Summer"、"You Shook Me"、"How Many More Times"とファーストアルバムからの選曲で構成されています。

8月31日にテキサス・インターナショナル・ポップ・フェスティバルに出演して3度目のUSツアーを終え、10月頭から再び始まったツアーの序盤ということで、連日の夏フェスで荒れていたプラントの喉も回復。しかし声質はファースト・アルバムで聴かれた声からは既に変化が見られ、圧倒的なハイトーンは健在ですが、唸るようにドスを効かせて叫ぶことが少し苦しくなっている模様。ここから公式DVDに収録されている1970年1月のロイヤル・アルバート・ホール公演、そしてサード・アルバムで聞かれる声質に向け変わっていく過程が克明に記録されているドキュメントです。

フランス人MCによる紹介から"Good Times Bad Times"の一音目が放たれて幕を開けるコンサート。すぐにほぼスタジオ盤どおりに歌われる強烈な"Communication Breakdown"に突入。

"I Can't Quit You Babe"はとにかくプラントの声が高い!マイクを激しく揺らしながら叫ぶ様子が目に浮かびます。


本家オーティス・ラッシュも見事なハイトーン。高らかと叫んでます。

新曲として紹介される"Heartbreaker"はテンポ、長さ共にまだスタジオ版に近い演奏。恐らくまだライブで演奏し始めて数回目、音源としては最も古い日付のものです。



"Dazed And Confused"はだんだんと演奏時間が長くなってきています。ボウイングの音響が迫力満点。
ドラムに座っているボーナムの声がよく聞こえてきます。

ステージ上でのバンド側のやりとりが聴こえてくるのも面白く、"White Summer"でプラントがジミー・ペイジを紹介しようとすると、ペイジ(ボーナム?)が自身のことを「the wanking dog」(意味は各自の責任で調べて下さい。下ネタ注意!)と呼んで、プラントがすかさずマイクで紹介してしまいます。

「1953年にウィリー・ディクソンが書いて、マディー・ウォーターズやその他のアーティストによって録音された曲」とプラントが解説する"You Shook Me"。ハーモニカを操るプラント、滴るようなブルースのツェッペリン的解釈を披露してます。
曲の最後、"Dazed..."のギターソロでも定番ですがギターの音の高さに完全についていくプラントのボーカルに絶句。

締めは色々なブルースやロックンロールの曲を挟む大演壇"How Many More Times"。
プラントが客を煽ってマイクを叩く音がドツ、ドツと聞こえます。"The Hunter"突入前に少しだけヤードバーズ時代の"Over Under Sideways Down"のリフが登場。



その他、"Lemon Song"、"Boogie Chillun"、"Needle Blues"などツェッペリンのメンバーが大好きな曲が次々と。"Boogie Chillun"はまだ公式ライブ盤等で聴かれるリフにはなりきっていない感じ。"Needle Blues"は様々なブルースの歌詞を口ずさんでいるアドリブ。最後に何故か50~60年代のフォーク/ブルース・リバイバル時に活躍したブラウニー・マギー(サニー・テリーとのコンビで有名)の名前を出してます。ルーツに対するリスペクトを感じます。

「ありがとう、お休み!」

プラントの挨拶でテープは終了。アンコールはあったのではないかと思いますが、録音されたのはここまでのようです。

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1969年全体で見てみると、夏のUSツアーまでセットリストにはアルバム以外の曲を多く含まれていたのに対し、秋以降、年末までの日程はファーストとセカンドアルバムからの曲でセットリストが固められ("You Shook Me"、"I Can't Quit You Babe"などは実はカバーですが)、いよいよレッド・ツェッペリンとしてオリジナル曲中心に世界を虜にしていく長い旅のスタートを切った、という印象です。70年からはセットリストも曲数が増え、2時間半を軽く超えるライブを連日やっていくようになります。

今回のオフィシャル発売によってメドレー部分でのカットなどがなければ良いのですが・・・
ヤードバーズの”Over Under Sideways Down”のリフをプレイしている部分が著作権的にクリアされるのか、どうでしょう。
プラントの下ネタは間違いなくカット。笑

いよいよですね!!ジミー・ペイジ本人によるリマスター。届くのが楽しみです。
若きツェッペリンが豪快に駆けだす姿を是非。


paris69-10-10-2.jpg



【参考文献】

Black Beauty --Led Zeppelin Bootlegs Web Site--
紹介した音源他、ツェッペリンのライブ音源の宝庫。聴き比べるならこちらで。
http://starship.jpn.ph/zeppelin/beauty/

Led Zeppelin Database
どこで何が演奏されたか。現存するテープはいくつか。ツェッペリンのライブ音源データベース。
http://www.argenteumastrum.com/

Collectors Music Reviewsより。Godfather Records盤(DJをカットしたバージョン)のレビュー。
http://www.collectorsmusicreviews.com/led-zeppelin/led-zeppelin-%E2%80%93-l%E2%80%99olympia-godfather-gr248/

BootLedZより。各ブートの比較。
http://bootledz.com/comparisons/6871.htm

Classic Rock Reviewより。(何故かUnderground UprisingによるTCOLZ盤のレビューがここにしか載っていません)
http://www.collectorsmusicreviews.com/led-zeppelin/led-zeppelin-%E2%80%93-l%E2%80%99olympia-godfather-gr248/





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