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Derek and the Dominos/Painters Mill Music Fair/1970年11月29日ボルティモア公演 

derekpent2.jpg

2回目の「レイラ」

クラプトンの代表曲と言えばもちろん「いとしのレイラ」であり、ライブでもかかさずプレイされてきたナンバーですが、意外にもクラプトンが曲を書いた時のバンド、デレク・アンド・ザ・ドミノス時代にはほとんどライブ演奏されていません。

現在確認されているレイラのライブ演奏は3つ。

最後となったUSツアー終盤、11月27日セントルイス公演に恐らく初めて演奏され、その後29日ボルティモア公演を経て、有名な12月1日タンパ公演でデュアン・オールマン(「いとしのレイラ」レコーディングに参加)が飛び入りし、初めて5人編成で演奏されています。

つまり1970年11月29日、メリーランド州ボルティモア郡オーウィングス・ミルズ、ペインターズ・ミル・ミュージック・フェア(Painters Mill Music Fair)での公演はレイラが史上2回目に演奏された日なのです!


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そんな記念すべき演奏を収録した唯一のオーディエンス音源を収録したブートが陽の目を見たのは2001年。Mid Valleyレーベルが「The Seven Pulsating Notes」(拍動する七つの音符。レイラのリフの初めの7音のことでしょうか?)というタイトルで発売しましたが、何故か元々ステレオで録音されていた音源がモノラルになってしまっていた模様。

その後マスターに近いステレオの音源が見つかったのか、2006年にはTinker Bell(Wendy、Misterclaudel、Non-Plus-Ultra系。Collectors Music Reviewsより)レーベルから「Painters Mill Music Fair」が発売され、こちらは音質的にかなりグレードアップしているようです。





ちなみに、会場のPainters Mill Music Fairは1960年に野外の演奏スペースとしてテントが張られたのが始まりで、67年頃から建物の建設により屋内施設となり、その後85年に一時財政破たんするも再開、91年に強盗による放火で焼失するまでにエルトン・ジョン、レオン・ラッセル、ELP,キッス、オールマン・ブラザーズ、マディー・ウォーターズ、ボブ・ディランなど多くのアーティストが出演しました。

painters mill 67
67年頃のペインターズ・ミル。


収録曲

Layla
Bell Bottom Blues
Blues Power
Stormy Monday
Tell The Truth
Got To Get Better In A Little While
Little Wing
Why Does Love Got To Be So Sad
Have You Ever Loved A Woman
Let It Rain



音質、ソース

(Tinker Bell盤、Painters Mill Music Fair参照)

CIMG5069.jpg


Laylaはカットイン。最初の歌詞に入る辺りからテープ開始。0:39に微弱なデジタルノイズあり。

Stormy Monday
録音位置の調整のためか、0:38辺りから1:46までガサゴソとマイクノイズ発生。1:46で一瞬音が消える箇所あり。
それ以降は調整が功を成してか、音が広がって若干音質が向上します。

Got To Get Better In A Little While
終盤にカットがあるため、徐々に別ソースに移行していく編集がされています。テンポが異なる演奏で違和感ありまくり。8:34で元のソースに戻ります。

Have You Ever Loved A Woman
カットインで始まるため、冒頭の数音が欠けているかも。


テープのヒスノイズはまあまあ強め。ピッチは若干高めのようです。
ドミノスのオーディエンス録音は平均レベルが低いのが残念ですが、こちらはその中ではかなり良い部類に入ると思います。
ドラムは埋もれているわけではないものの、少し遠目の印象。ベースは大きく録れています。
ボーカル、ギターソロは共にはっきり聴き取れるのでとても楽しめる音質。

Tinker Bell盤はあまり音を加工している感じもせず、ナチュラルな印象を受けます。音圧は上げていると思いますが。
ただし前述のGot To Get Betterの編集はどうかと。元のステレオソース自体には10秒程度のカットが存在してるようです。
クラプトンやオールマンに詳しい、「And The Road Goes On Forever | 音楽、そして雑感」というブログを書かれているmars_mntさんがリマスターした音源(以前DIMEにアップ)はGot To Get Betterでのカット部分約10秒を、「The Seven Pulsating Notes」のモノラルソースよりパッチしています。こちらが現在最も完全な状態に近いものでしょう。ステレオ音源の方にだけ、Got To Get Betterにカットがあるみたいです。どこかにカットなしのマスターはまだ眠ってそうな予感・・・

CIMG5070.jpg


演奏

言うまでもなく、アツい演奏。

公式で発売されたフィルモア・イーストでの演奏は録音されていることがメンバーに知らされていなかったそうです(ボビーは自伝でエリックが知らなかったはずはないと言っていますが)本当だとすると、普段の演奏からレコーディングに値するレベルのライブを繰り広げているということになり、いかにドミノスの演奏水準が高かったかを物語っている逸話ですが、この日の演奏もしかり。「レイラ」を持ってきているからか、フィルモアよりテンション高いんじゃないの?と思えるほど切れ味するどいプレイを聴かせてくれます。

Layla
ギターがクラプトン一人なのでサビでもリフがないコード進行だけですが、そんなことは気にならない程アツい演奏です。
ライブ用に構成を練っていないのか、ギターソロの後、一旦リフに戻ってからもしばらく弾き続け、最後はコードで終了。
ジム・ゴードンはアルバム版にある後半のピアノコーダに入ろうとしたのか、リズムを変えて叩いていますがクラプトンがBell Bottom Bluesのリフを弾き始め、あえなく終了。



Bell Bottom Blues
現在のところこの日以外では10月11日ライシアム公演での演奏しか確認されていないため、ドミノス時代のレパートリーとしては「レイラ」よりレアかもしれません。そんな久しぶりの演奏なだけに、ボビーが途中展開を間違えるミスもありますが、
二人の息のあったエモーショナルなボーカルが聴けます。

Blues Power
レオン・ラッセルが書いてくれた、クラプトンお気に入りの曲。
ボビーは自伝の中で演奏中、指から血が出るほどピアノを叩いていたと言っていますが、連日こんなに激しい演奏をしていたならそれにも頷けます。8月のUKツアーではこの曲でボビーはオルガンを弾いていたので、そちらと比べるとピアノの跳ねるリズムで軽快になっている感じ。フィルモアと同じですね。
クラプトンは高速フレーズを淀みなく繰り出す敵なし状態。

Stormy Monday
Blues Powerから繋げて演奏されるスロー・ブルース。この日はT-Bone Walkerの18番、Stormy Monday。
ボビー・ホイットロックの声は初めて聴いたときまるで黒人のようだと思いましたが、それを余すところなく発揮した全編ボビーによるボーカル。
曲終了後、クラプトンがボビーを紹介していますが、その後テーパーらしき人たちの会話が聴こえてきます。

「今のどうだった?」「ウハハ。」

言葉も出ないようです。

Tell The Truth
ボビーのお気に入り曲。この日のバージョンはたたみかけるパワーコードを駆使したソロに、ボビーが普段と色合いが異なるバッキングを付けていてめちゃめちゃかっこいい!

Got To Get Better In A Little While
最初のブレイクで再び圧倒されたテーパーたちが「マジかよ、信じられねーぜ!」とコメント。
テンポもフィルモアより早めですが、個人的にこの曲は早い方がかっこいいと思います。
カットがあるのが残念。

またテーパーらしき二人組の会話が。「ドラムとギターの掛け合いをみろよ」「はぁ・・・」感嘆しております。

Little Wing
同年9月18日に亡くなったばかりの友人ジミ・ヘンドリックスに捧げるカバー。
こちらもため息が出るほど素晴らしい演奏。

Why Does Love Got To Be So Sad
イントロのジャムも短く切り上げ、すぐに本編に突入。
約8分のコンパクトで締まった演奏。
本当に、この日の演奏は神がかっているように感じます。

Have You Ever Loved A Woman
それまでの演奏があまりにアツかったので小休止・・・にはならずに相変わらずに全力ブルース。Blues Powerと同じく、ボビーの伴奏がオルガンではなく、ピアノになっています。こちらもピアノになったことで、よりジャジーになったというか、酒場のブルース感が増しています。

Let It Rain
最後まで素晴らしい演奏。ドラムソロは挟まないバージョン。クラプトンの合図でボビーと二人の「Raaaaaain!」が始まります。よくぞここまでテンションを維持できたな、と感動させられます。
クラプトンは一言、「有難う。お休みなさい」でステージを後にします。テーパーが「もっとやれー!!」と叫ぶところでテープは終了。これはもっとやって欲しかっただろうなー。アンコールはあったのでしょうか。


ドミノスのライブで僅か3回しか演奏されなかった「レイラ」。そのうち最も良い音質のペインターズ・ミルはそれだけで必聴でしょう。例え音質的にフィラデルフィアサンタモニカには及ばなくても、ブートに耳が慣れている方ならいけます。名演です。


painters mill poster

【参考文献】

Collector's Music Reviewsより。
http://www.collectorsmusicreviews.com/clapton-eric/derek-and-the-dominos-painters-mill-music-fair-tinkerbell-bell-0102-2/

Geetarzより、Painters Millの音源紹介ページ。
http://www.geetarz.org/reviews/clapton/1970-11-29-painters-mill-fair.htm

91年に火災に見舞われたPainters Mill。
http://owingsmills.patch.com/groups/police-and-fire/p/historic-look-back-painters-mill-music-fair-burns

Jerry's Brokendown Places グレイトフル・デッドのジェリー・ガルシアがプレイした会場を網羅して情報をまとめたサイト。Painters Millについての詳細。
http://jerrygarciasbrokendownpalaces.blogspot.jp/2012/08/painters-mill-star-theatre-owings-mill.html




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